「いみじくも」の意味と漢字とは?使い方・類義語と対義語も解説

「いみじくも」は「忌みじくも」と漢字で書けるのですが、喪中などに使われる「忌」の意味からは想像できないようなポジティブな意味を持った言葉です。この記事では、「いみじくも」の意味や語源、漢字での書き方や使い方を例文と併せて解説します。また類語や対義語、英語表現も紹介しますので、ご参照ください。

「いみじくも」の意味と語源

「いみじくも」の意味は「とてもうまくいく」

「いみじくも」は「とてもうまく」「適切に」という意味で、行動や発言が思った通り、時には思った以上にうまくいったときに使われる副詞です。そのため、人を褒めるときや称賛するときなどによく使われます。

「いみじくも」を使った例文

いみじくも言う。(意味:「うまく言い当てている」や「適切に言い表している」)

「いみじくも」は漢字で「忌みじくも」

「いみじくも」は漢字で「忌みじくも」と書き表します。「いみじくも」は古語の「いみじ」の連用形に助詞の「も」で成り立っている言葉です。

「いみじ」とは並々ではないこと表す形容詞で、良い状況で使われれば「優れている」や「素晴らしい」という意味になり、悪い状況では「ひどい」や「恐ろしい」「悲しい」などの意味になります。

「いみじ」は「忌み(いみ)」が形容詞化した言葉なので、「いみじくも」には「忌」という漢字が使われます。

「いみじくも」の語源は「忌む」

「いみじくも」の語源は「忌む(いむ)」です。「忌む」とは「信仰や宗教上の理由から不吉なので避ける」という意味の動詞で、この「忌む」が名詞の「忌み」、そして形容詞の「いみじ」へと派生して「いみじくも」という言葉ができたと言われています。

「いみじ」には本来、語源である「忌む」から「不吉なので避ける」という意味がありましたが、転じて「不吉などほどにはなはだしい」や「普通ではない」という尋常ではない程度を表す言葉となり、さらに転じて「素晴らしい」や「ひどい」という意味になりました。

「いみじくも」では「いみじ」の良い意味だけが残り、「とてもうまくいく」という意味で使われています。

「いみじくも」の使い方と例文

「いみじくも」を使って相手を褒める

「いみじくも」は「とてもうまく」や「適切に」という意味の言葉なので、相手の行動や発言が素晴らしいと思えるときに使うと、相手を褒めたり賞賛したりできます

「いみじくも」を誉め言葉として使った時の例文
  • いみじくも先生の助言で私の悩みが解決した。
    (意味:先生の助言がとても良いので私の悩みが解決した)
  • 上司はいみじくも私のミスを指摘した。
    (意味:上司はとてもうまく私のミスを指摘した)

ことわざを引用するときに使う

「いみじくも」は適切に引用するときにも使われる言葉です。特にことわざや慣用句を引用するときに使われることが多いでしょう。引用されることわざや慣用句が、妙である、大変良いと思われるときに「いみじくも」を使います。

「いみじくも」を使った引用の例文

「石橋を叩いて渡る」とはいみじくも言い得たもので、落ち着きのないうちの子はもう少し慎重に行動したほうがいい。

「いみじくも」を使うときの注意点

「いみじくも」は漢字では書かない

「いみじくも」は「忌みじくも」と漢字で書き表せるのですが、「忌」という漢字は死者に対して喪に服するという意味があり、「忌中」や「忌引き」のように使われることの多い漢字です。

ところが、「いみじくも」という言葉は「とてもうまく」というポジティブな意味の言葉のため、「忌みじくも」と書き表してしまうと「いみじくも」の意味が想像しにくくなります。そのため「いみじくも」は漢字ではなく、ひらがなで書いた方がいいでしょう。

「いみじくも」は「偶然にも」という意味で使わない

「いみじくも」の間違った使い方として「偶然にも」という意味で使われることがあります。「いみじくも事故にあった」や「いみじくも彼女に会った」のような使い方は、「偶然にも」という意味合いで使われていますが、これは誤用です。

「いみじくも」の意味は「とてもうまく」であり「偶然にも」という意味はありません。全く違う意味の言葉なので、「偶然にも」は「いみじくも」の言い換え表現としても使えません。

もしも「いみじくも事故にあった」ように「いみじくも」を使えば、事故にあったことを喜んでいるかのようにも聞こえて相手に失礼な表現になってしまいますので、「いみじくも」の誤用には気を付けましょう。

「いみじくも」の類義語(類語)と対義語とは?

「いみじくも」の類義語①「上手に」や「見事に」

「いみじくも」が「うまくいく」という意味で使われているときの類語には、「上手に」や「見事に」「うまく」が挙げられます。

「上手に」とは「ほかよりも優れていること」と意味で、「見事に」とは「巧みな」や「素晴らしいさま」という意味です。また「うまく」とは「巧妙に」という意味です。

これらの言葉で置き換えるときは、「いみじくも」が使われている文章の文脈を考えることが大切でしょう。「いみじくも」が人の行動や言動が素晴らしいという意味で使われているときには、「上手に」や「見事に」で置き換えられますし、人の言動が思いがけずにいいというときには「うまく」で置き換えられます。

「いみじくも」の類義語②「的確に」

「いみじくも」の意味は引用の仕方や言葉の使い方が「まさに的を得ている」という意味で使われるときに「的確に」が類語としてが挙げられます。

「的確に」は「明確であるさま」という意味で、核心をついていることを言い表す言葉です。

「いみじくも」の対義語は「不適切に」

「いみじくも」の対義語はないので、「いみじくも」の意味を否定した「不適切に」という表現が対義語になるでしょう。「不適切」とは「その状況には合わない」という意味の副詞で、物事がある状況にはそぐわないときに使われる表現です

「いみじくも」の英語での表現と例文

「いみじくも」の英語は「aptly」

「いみじくも」は英語で「aptly」と言います。「aptly」は形容詞「apt」の副詞で、「適当な」という意味です。「まさにちょうど」や「ピッタリの」といった意味合いで使われます。

「いみじくも」の英語例文

“My worries were solved with the aptly advice of my teacher.”
「いみじくも先生の助言で私の悩みが解決した」

「とてもうまく」の意味なら「admirably」や「splendidly」など

「とてもうまくいく」という意味の「いみじくも」なら、「admirably」や「splendidly」などの英単語が使えます。

「admirably」は「称賛に値する」や「見事に」という意味の「admirable」の副詞で、一方「splendidly」は「素晴らしい」や「あっぱれな」という意味の「splendid」の副詞です。どちらも相手を褒めるときに使われる表現です。

「admirably」と「splendidly」を使った例文
  • “His answer was admirably good.”
    「彼の答えはいみじくも良かった」
  • “She did splendidly in her job.”
    「彼女はいみじくも仕事でよくやった」

まとめ

「いみじくも」は「とてもうまくいく」や「適切に」という意味で、人を褒めたり、ちょうどいい具合の引用をしたりするときに使われる言葉です。あまり使い慣れない言葉かもしれませんが、誤用しないようにするためにも「いみじくも」は良い意味の言葉だということは覚えておきましょう。

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「難解なワードでもわかりやすく」をモットーに、常識ワードからビジネス用語、時には文化・アート系など、幅広く記事を書かせていただいています。ドイツ在住で2児の母。好きな食べ物はビターチョコレートとナッツ類。