「満身創痍」の意味と正しい使い方とは?類語と対義語・英語も解説

「満身創痍」という四字熟語を知っていますか?年配の方が会話の中で使ったり、小説や医療関係の書物で見ることはありますが、意味や使い方についてはよくわからないという人も多いと思います。

ここでは「満身創痍」の意味と読み方の他、類語と対義語、また英語フレーズについてわかりやすく解説します。

「満身創痍」の意味と読み方とは?

「満身創痍」の意味1「全身が傷だらけであること」

「満身創痍」とは「全身が傷だらけであること」を意味します。身体を覆うように外傷があったり、全身を多くが骨折している状況などを表します。つまり、身体の一か所や限られた部位に傷があるのではなく、「全身」を負傷しているのが「満身創痍」です。

また「満身創痍」の「満身」は「全身」、「創痍」は「刀などで受けた傷」を意味します。

「満身創痍」の意味2「精神がズタズタな状態であること」

「満身創痍」とは「精神や心がズタズタに打ちのめされること」を意味します。

つまり、「満身創痍」は身体的な傷だけではなく、精神的な傷に対しても使われる言葉です。メンタル的な部分でボロボロになってしまうこと、心理的・内面的に困憊して抜け殻のようになってしまうことも「満身創痍」といいます。

「満身創痍」の読み方は「まんしんそうい」

「満身創痍」の読み方は「まんしんそうい」です。「満身創痍」の「満身」を「ばんしん」、また「創痍」の部分を「そうかん」などど誤読してしまわないように気を付けましょう。

「まんしんそうい」が正しい読み方です。

「満身創痍」の語源は定かではない

「満身創痍」は漢語の類に入りますが、言葉の語源はよくわかっていないのが現状です。「満身創痍」は4つの漢字で構成されていますが、故事成語ではないとされています。しかし、中国語圏で同等の意味を持つ「满身创痍」という表現が存在するため、関連性はあると言えるでしょう。

「満身創痍」の正しい使い方と例文

「満身創痍」は身体と心の両方の大傷に対して使われる

「満身創痍」は全身に酷い外傷がある場合にのみならず、精神的にヘトヘトで疲労困憊している時にも使われます。たとえば、ストレスで幾日も食事が喉を通らなかったり、悩み事が膨らみ何日も眠れないという状態に対して「満身創痍」を使うのが適切です。

「満身創痍」はフィジカル面だけではなく、「メンタル面においても過酷な状況を表す言葉」であることを理解しておきましょう。

例文
  • マスコミに散々叩かれたらしく、満身創痍の面持ちで会見に臨んでいた。
  • 私が満身創痍になったのは、初めての離婚を経験した時である。

「満身創痍」は傷が回復しきっていない状況でも使われる

一般的に「満身創痍」は、交通事故や争いなどで酷いけがを覆ったり、激務や多大なストレスによって心が打ちのめされた状況を表す時に使われます。

加えて、場合によっては、これらの心身の傷が少しずつ回復していきている段階、つまり「傷が完全に回復しきっていない状態」でも使われることがあります。この際、相手が抱える大傷に対し悲痛な思いを抱いていたり、回復を祈る意図が含まれています。

例文
  • 思わぬ事故で満身創痍がうかがわれるが、一日も早い回復を願っている。
  • 満身創痍の傷跡が何とも痛々しい。

「満身創痍」は日常会話ではあまり使われない

「満身創痍」とは、身体が傷だらけだったり、精神的にズタズタである状態で使われる表現です。つまり、「満身創痍」である状態は、入院を余儀なくされているか、自宅で療養しているケースがほとんどであるため、一般的には使われる機会は少ないと言えます。

「満身創痍」は、小さな外傷や骨折、また純粋に心が落ち込んでいるという状況では使われません。むしろ、全身が傷だらけで見るに堪えないような状態であったり、精神的にボロボロで、完全に憔悴しきった状態を示す時に用いるのが正しい使い方となります。

「満身創痍」を状況以上に多用したり、濫用したりしないように気を付けましょう。

「満身創痍」の類語とは?

「疲労困憊」は「酷く疲れ果て苦しむこと」

「疲労困憊(ひろうこんぱい)」とは「酷く疲れて苦しむさま」を表します。くたくたに疲れ果てるだけではなく、苦しみさえも感じる状況で使われるのが「疲労困憊」となります。

「満身創痍」と異なるのは、「満身創痍」が全身の外傷も表す一方、「疲労困憊」は主に「精神的な異常な疲れ」を表す点です。

「百孔千瘡」は「傷だらけで破損がひどいこと」

「百孔千瘡(ひゃっこうせんそう)」は「傷や破損が酷く、すさまじいさま」を意味します。「百孔千瘡」は使用できる幅が広く、人が傷で覆われていることを表すだけではなく、建物や環境における破壊や破損のひどさ、また人の欠点や短所の多さなどを表す時にも使われます。

「満身創痍」の対義語とは?

「平穏無事」は「変化なく穏やかなこと」

「平穏無事(へいおんぶじ)は「変わらず穏やかなさま」を意味します。別段、変わったことや特別なニュースなどもなく、淡々と平和であることを表す言葉です。

また「平穏無事」は、相手に「特に問題もなく普通に生活している」ことを知らせることができる便利な四字熟語でもあります。

「無事息災」は「問題なく平和に暮らすこと」

「無事息災(ぶじそくさい)」とは「特に問題なく穏やかに平和に暮らすこと」を意味します。気にかける事象や悩みごとなどがなく、ごくごく普通に元気で生活することを指す言葉です。

「無事息災」の「息災」は、「無病息災」などに使われる言葉ですが、「災いを防ぎ止める」という意味があります。

「満身創痍」の英語でのフレーズは?

「満身創痍」の英語1「has wounds all over the body」

「満身創痍」は「全身が外傷だらけである」という意味です。そうすると、英語では「has wound all over the body」または「be wounded all over his body」などのフレーズを使って表すことができます。

その他「The body is covered by wounds(全身が傷で覆われている) 」も同じ意味です。こちらは精神面での傷ではなく、フィジカル的な意味で使われます。

例文

I have wounds all over my body.(私は満身創痍だ)
His body is covered by wounds.(彼は満身層だ)

「満身創痍」の英語2「be completely exhausted」

一方、精神面でズタズタに打ちのめされた意味での「満身創痍」は、「is completely exhausted(疲労困憊である)」を使って表現します。

その他の言い回しもいくつかありますが、「be worn out(くたくたである)」「be drained(余力すらない)」なども同じようなニュアンスで使うことができます。

例文
  • I have been completely exhausted by stress back then.
    あの頃は、ストレスで満身創痍だった。

まとめ

「満身創痍(まんしんそうい)」は漢語の類で、「心身に激しい傷を負うこと」という意味を持ちます。

「満身創痍」は信頼していた人に裏切られたり、不意に仕事を失ったりした際など「メンタル的にボロボロになった状況で使うのが適切です。ビジネスシーンや日常生活を通して、心身がひどく傷ついた時に使ってみてください。

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snowymt11
都内私立大卒(経済学部)、旅行会社、中堅商社を経て、豪州に移住。母親に小さい頃から「ことわざ」「言い伝え」「四字熟語」を毎日聞かされていた経緯あり。読んでいて疲れない記事書きがモットーです。日本最高!