「黎明期」の意味と読み方は?過渡期との違いや使い方・類語も解説

「黎明期」は経済やビジネスなどを中心に、新しい時代が始まろうとする時に使われる言葉です。意味は何となく把握していても、「過渡期」との違いや、「黎明期」の次は「〇〇期」なのかについてはよくわからないという人も多いと思います。

ここでは意味や読み方他、使い方や類語、英語表現などを含めて解説します。

「黎明期」の意味と読み方とは?

「黎明期」の意味1「夜明けの頃」

「黎明期」とは「夜明けの頃」を指す言葉です。そもそも「黎明」が「夜明け」を意味するため、時期や頃合いを示す「期」を付けて「夜明けの頃」となります。また「黎明」は夜中の真っ暗な状態から、徐々に明るくなる期間を表します。

「黎明期」の意味2「新しい時代の始まり」

「黎明期」は「新しい時代の始まり」という意味も持ち合わせています。実際的にも、現代ではこちらの意味で使うことが多いです。

たとえば、「黎明期」とは、新しい商品が開発され市場に出回り、世間一般的に使われるようになりかけた、その時期を指します。

実際の例として、空中から撮影できるドローンや、人工知能の先駆けともいえるAIなどが、徐々に人々の生活に浸透しはじめ、賑わいを見せ始めた頃が、まさに「黎明期」です。

経済でもビジネスでも、「黎明期」の時期の意味である「夜明け」をイメージすると、言葉の意味を理解しやすいかもしれません。

読み方は「れいめいき」で「そうめいき」は間違い

「黎明期」の正しい読み方は「れいめいき」です。読み方でのよくある間違いは、誤って「そうめいき」と読んでしまうことです。正しい読み方は「れいめいき」となりますので、気を付けて下さい。

「黎明期」の使い方とは?

「黎明期」は文明や革命・開発などに対して使われる

「黎明期」は新しい文明の幕明けや革命の始動期、また新しい技術や開発が芽生えようとしている状況で使われることが多くあります。その他、経済やビジネス全般において、新しい物事が始まりかけたことを表す言葉として、好んで選ばれる表現です。

「黎明期」は新しい時代への期待感を持って使われる

物事が新しく生まれたり始まる時期というものは、誰もが期待を膨らませ、ワクワクとした感覚になるものです。

そのため、「初期」ではなく、あえて「黎明期」という表現を使う時は、ニューウェーブを迎えるという心の抑揚や、新紀元のスタートを好意的に思う気持ちを伴うことが多くあります。つまり、ややドラマティックな感覚で「黎明期」という表現を選ぶということ場合もあるということです。

「黎明期」は「夜明けの頃」を意味する言葉ですが、「夜明け」とはロマンチックでミステリアスでありながら、これから訪れようとしている何かに期待をかける時間帯でもあります。そういったことからも「黎明期」という言葉が、新しい時代や物事への期待感を持って使われることが理解できます。

「黎明期」と「過渡期」の違いとは?

「過渡期」は「徐々に変化していく時期」

「黎明期」と似た表現に「過渡期(かとき)」があります。しかし、「黎明期」と「過渡期」はニュアンスが異なるため、使い分けをする必要があります。

「過渡期」は物事が始まって、少しずつ変化をしていく時期を指します。この頃は、ものごとの状態に変化が見られる時期で、場合によっては混乱を招いたり、逆に良い方向へと改善されたりと、さまざまな面での変わり目を経験する期間となります。

つまり「過渡期」は「物事や状態が移り変わろうとしている時期」であり、一方「黎明期」はものごとが新しく現れようとする時期、またある事柄が形になろうとする時期を意味します。厳密には「黎明期」のすぐ後が「過渡期」です。

ちなみに「黎明期」以外の名称を順番に言うと、「黎明期」の次が「過渡期」や「成長期」、その次が「全盛期」や「成熟期」、そして「衰退期」となります。

「黎明期」と「過渡期」を使った例文の比較

<黎明期を使った例文>

  • 私は指紋認証の黎明期に開発に携わった。
  • ホームスクールの黎明期を期待する声が高まっている。

<過渡期を使った例文>

  • スマホを使った決済は過渡期を迎えている。
  • 会社の経営も波に乗り、現在は過渡期をにあたる。

「黎明期」の類語とは?

「草創期」は「物事が始まる時期」

「草創期(そうそうき)」とは「物事や時代などが始まる時期」を表します。「草創期」は、ものごとが始まり、主にその後のことを意味します。

一方、「黎明期」の場合は物事が始まろうとする時期、つまり実際に始まる前も含んでいるため、厳密には「草創期」の方が少し後ということになります。

「創生期」は「物事が初めて生まれた時期」

「創生期(そうせき)」とは「物事が初めて生まれた時期」を意味します。つまり、新しい事柄や時代などが生まれたその時期、またはその直後だけを表す言葉です。

「黎明期」は「物事が始まりかけたころ」を意味するため、「物事が初めて生まれた時期」を表す「創生期」とはニュアンスがやや異なります。

「胎動期」は「新しいことが内部で動き始めること」

「胎動期(たいどうき)」とは「新しい何かが内部で動き始めること」を意味します。

「胎動期」の「胎動」とは、お腹の中の胎児が動き始めることで、一般的には妊娠5か月ころから始まると言われています。胎児が生を受ける前の段階で、動きを見せることを「胎動期」と呼ぶことから、転じて「物事が内部や世間に見えないところで動き出すこと」という意味で使われるようになりました。

実際的にも「胎動期」をイメージすれば、新しい命が生まれようとしているワクワクした感覚がつかめるでしょう。もちろん、事柄や事態が始動した直後から「胎動期」という表現は使えなくなります。

「萌芽期」は「ものごとの起こり始めのこと」

「萌芽期(ほうがき)」とは「物事の起こり始め」を意味する言葉です。「萌芽期」も言葉が示すように「草木の芽生えの時期」という意味で、事柄や事象が始まる兆しがあり、少しずつ起こり始めることを表します。

「黎明期」の対義語とは?

「薄暮の時期」は「夕暮れの時期」

「黎明期」の直接的な対義語はありません。しかし「黎明」の対義語は「薄暮」です。「薄暮」は「夕暮れ」や「たそがれ」を表し、太陽の日が徐々に薄れていく叙情めいた時間帯でもあります。「薄暮期」という正式な言い回しはありませんので、しいて言うなら「薄暮の時期」が対義語の類になると言えます。

「黎明期」を英語で言うと?

「黎明期」の英語1「dawn」

「黎明期」は英語で「夜明け」や「曙」を意味する「dawn」で表すことができます。一般的な「夜明け」という意味のほか、「物事の始まり」や「兆し」、「発端」などの意味も持ち合わせています。

「黎明期」の英語2「startup phase」

「黎明期」は「startup phase」というフレーズで表すこともできます。「startup」は「開始」や「始動」「立ち上げ」など、また「phase」は「段階」や「局面」などを意味します。主に「startup phase」はビジネスの立ち上げや、商品・技術開発の場面で「初期段階」を表す意図でで使われます。

また、「黎明期」の次に来る成長期は「grow phase」、その次の衰退期は「decline phase」といいます。

まとめ

「黎明期」の意味は「夜明け」「物事や時代などが始まろうとしている時期」となります。主に文明や改革、開発などに対して使われ「まさに、これから」という期待感を持って用いられます。

また「黎明期」の次に来るのは「過渡期」や「成長期」で、次いて「全盛期」や「成熟期」、そして最後に「衰退期」となります。ぜひ、この機会に併せて覚えておきましょう。

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snowymt11
都内私立大卒(経済学部)、旅行会社、中堅商社を経て、豪州に移住。母親に小さい頃から「ことわざ」「言い伝え」「四字熟語」を毎日聞かされていた経緯あり。読んでいて疲れない記事書きがモットーです。日本最高!