「ご回答」の意味と正しい敬語の使い方!類語「ご返答」との違いも

「ご回答ありがとうございます」などビジネスシーンでよく使われる「ご回答」という言葉。実は、使うときに注意するべきことがあることをご存知ですか。この記事では、「ご回答」の意味と敬語として正しい使い方のほか、「ご返答」や「ご解答」など類語との違いも解説します。

「ご回答」の意味と敬語表現

「ご回答」の意味は「質問や要求にこたえること」

「ご回答」は「質問や要求にこたえること」という意味です。接頭辞「ご(御)」をつけて丁寧な表現になっています。

尊敬語の「ご回答」で相手に敬意を表す

「ご回答」は「ご(御)」のついた尊敬表現で、文脈によって尊敬語として使われる場合と、謙譲語として使われる場合があります。

尊敬語としての「ご回答」は相手に敬意を表すときの表現で、例えば目上の人が回答してもらったものを「ご回答」と言い表します。

例文

お忙しいところ恐縮ですが、来週の水曜日までにご回答いただければと存じます。

謙譲語の「ご回答」はへりくだって敬意を示す

一方、謙譲語として使われる「ご回答」は、謙譲語のなかでも謙譲語と区分される謙譲表現です。謙譲語とは自分の話を聞いてくれる聞き手に対して、または話の中で登場する第三者に対して使われる敬語です。自分をへりくだることで、聞き手または第三者に敬意を表します。

例えば、社員が課長に向かって「ご回答申し上げます」と言うと、聞き手である課長に対して敬意を表すために謙譲語として「ご回答」が使われています。

また、社員が課長に向かって「部長がご回答するそうです」と言えば、この場合は聞き手の課長ではなく、話の中に出てくる部長に対して敬意を表す謙譲語として「ご回答」が使われています。

「ご回答」の使い方と例文

「ご回答させていただきます」は自分が回答するときに使う

自分が回答することを伝えるときに「ご回答させていただきます」という言い回しがあります。敬語表現として正しく、ビジネスシーンでも使えます。

「ご回答させていただきます」の意味は「回答させてもらう」なので、尋ねられたことに答える姿勢としてはへりくだりすぎているという印象があるかもしれません。でも相手に対して無礼にならない返答ですので積極的に使っていいでしょう。

「ご回答ありがとうございます」で回答した相手に感謝する

「ご回答ありがとうございます」は回答してくれた相手に対して丁寧に感謝の気持ちを伝える表現で、ビジネスシーンでもよく使われています。

例文

お忙しいなかご回答ありがとうございます。

「ご回答お待ちしております」で相手に回答を求める

「ご回答お待ちしております」は相手に回答してほしいとお願いするシーンで使われる表現です。目上の人にお願いすることは難しいこともありますが、「ご回答お待ちしております」なら相手に敬意を表しながら丁寧にお願いできます。

「ご回答くださりますようお願い申し上げます」という表現なら、さらに格式ばった表現になり、目上の人でも立場が大きく違う相手に対して回答をお願いするときに使えます。

「ご回答いただく」は正しい敬語表現

「ご回答いただく」とは「回答してもらえる」という意味で、二重敬語ではなく、正しい謙譲表現です。「いただく」は「もらう」という意味の謙譲表現です。

下記の例部のように「ご回答いただく」は、相手に回答を依頼するときや回答してもらったことを感謝するときによく使われます。

例文
  • ご回答いただきありがとうございます。
  • ご回答いただけると幸いに存じます。
  • ご回答いただけますでしょうか。

「ご回答」を使うときの注意点

「ご回答致します」ではなく「回答致します」

「ご回答いたします」は二重敬語を疑われることがありますが、そうではありません。「ご回答」を尊敬語だと誤って解釈してしまって起こる間違いのようですが、実際は「ご回答いたします」は二重敬語ではなく、「ご(お)~いたします」という謙譲語の形式が使った正しい敬語表現です。

「ご回答いたします」は正しい敬語表現なのですが、日本語として回りくどいと思われることもあります。そのような場合は、「ご」を省いて「回答いたします」とすることで、謙譲表現として正しく、すっきりとした表現になるでしょう。また、かしこまった表現を用いたい場合は「ご回答申し上げる」という言い方もできます。

「ご回答ください」は「ご回答お願いします」に

「ご回答ください」の「ください」は尊敬語の「くれ」が語尾変化した言葉なのですが、命令形なので威圧的な表現となり、相手によっては不快に感じられることもあります。そのため「~ください」という表現は避けた方が無難です。

「ご回答ください」の代わりに、「ご回答お願いします」や「ご回答いただければ幸いです」のような丁寧な言い回しを使った方がいいでしょう。

「ご回答」を「お回答」としない

「ご回答」の「ご」を漢字で表すと「御」なので、「御」のもう一つの読み方である「お」を使い「お回答」とできそうですが、「お回答」は間違った読み方です。「御」を「お」と呼ばせる場合は、和語の接頭辞として使われた時です。「回答」は和語ではなく漢語なので「ご回答」になります。

「和語」とは漢語や外来語に対して日本で元々使われていた言葉で、訓読みすることがほとんどなのに対して、「漢語」はその多くが中国からきた言葉で音読みにすることが多いです。

「ご回答」の類語と言い換え表現

「ご解答」は疑問や問題に答えるという意味の類語

「ご解答」とは「疑問や問題に答えること」という意味で、ある問題を解いて導き出された答えを指します。敬語を意味する接頭辞「ご」がついて丁寧な表現になっていて、たとえば「専門家が導き出したご解答は次の通りです」のように使います。

「ご解答」が「問題についてある道筋を通って答えを出すこと」という意味に対して、「ご回答」は問題を解いたときの答えという意味はありません。

「ご返答」と言い換えることも

「ご返答」とは「尋ねられたことに答えること」という意味の丁寧な言い換え表現です。

「ご回答」と「ご返答」は意味上ではほとんど変わらないのですが、「ご返答」は口語で使われることが多く、「ご回答」よりもフランクな印象がある言葉です。一方、「ご回答」は口語だけでなく書き言葉としてもよく使われていて、ご返答よりは形式ばった印象がある言葉です。

「ご返信」はメールや手紙への返事という意味

「ご返信」は「送られてきたメールや手紙に返事をすること」という意味での類語です。

「ご返信」はメールや手紙の返事という意味に限定されているのに対して、「ご回答」は質問や要求された手段は関係ないという点が異なります。

「ご回答」の英語表現

「ご回答」は英語で「answer」

「ご回答」は英語で「answer」です。数学などの「解答」という意味でも「answer」は使われますが、英語では「解答」と「回答」に違いがないので、同じ英単語が使われます。

もしも「返答」や「返信」という意味ならば「response」も使えるでしょう。

「ご回答」の英語例文

“Thank you for your answer.”
「ご回答いただきありがとうございます」

まとめ

「ご回答」とは「質問や要求にこたえること」という意味で、ビジネスシーンでよく使われる丁寧な言葉です。「ご回答いたします」よりは「回答いたします」を、「ご回答ください」よりは「ご回答お願いします」の方がいいなど、よく聞かれる使い方でも使い方に注意が必要なので気を付けながら使ってみましょう。

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「難解なワードでもわかりやすく」をモットーに、常識ワードからビジネス用語、時には文化・アート系など、幅広く記事を書かせていただいています。ドイツ在住で2児の母。好きな食べ物はビターチョコレートとナッツ類。