「あるいは」の意味とは?類語「もしくは」との違いや用法・例文も

「あるいは」は「もしくは」や「または」に安易に置き換えていることもありますが、実はそれぞれの表現には違いがあることをご存知ですか。この記事では、「あるいは」の意味と漢字表記のほかに、用法の例文や類語との違いなどを解説します。なんとなく使っている「あるいは」の意味と正しい使い方を整理していきましょう。

「あるいは」の意味とは

「あるいは」の意味1:同類が並列していること

「あるいは」とは、同じ種類のものが並んでいることを表す語です。例えば、馬の歩き方について「馬がギャロップ、あるいは速足をしている」のように使いますが、この例では馬の歩き方という種類において、2つの異なる歩き方を並べています。このように並列する言葉をつなぐときに、「あるいは」を使って表現します。

「あるいは」の意味2:未知のことが起こる可能性

「あるいは」には、まだ起こっていないあることが起こるかもしれない予感を表す意味もあります。「晴れるか、あるいは雨が降るか」のように、まだ起こっていない複数の事柄において可能性を表すときに使います。

「あるいは」の意味3:同類のなかでどれかひとつ

「あるいは」を接続語として使う場合、同じ種類のなかでどれかひとつを表す意味になります。例えば「しょうゆ、あるいはソース」のように、調味料として同じカテゴリーのもののなかからどちらかを示したいときに、それぞれの語をつなぐ役割を担います。

「あるいは」の漢字表記と句読点

「あるいは」は漢字で書くと「或いは」

「あるいは」は漢字で「或いは」と書き表します。「或」という漢字は「ほこづくり」と呼ばれる部首が用いられていて、音読みは「わく」、訓読みは「る」、または「あるいは」です。

「或」の意味は不確かなものや未知のものを示す語です。

「あるいは」はひらがな表記が推奨されている

「或いは」はひらがなで表記されることが一般的です。なぜなら「接続語」や「副詞」はひらがなで書くことが推奨されているからです。

「あるいは」を使う場合も漢字で「或いは」と表記するのではなく、ひらがなで書いたほうが読みやすくなるでしょう。

「あるいは」を使った文章の句読点

「あるいは」を使った文章では、「あるいは」の前に読点「、」がついていることが多いのですが、特に読点をつけなくてはならないというルールはありません

たとえば「今日あるいは明日」という文章があった場合に、あくまでも読みやすさを意識して「今日、あるいは明日」のように読点があったほうが読みやすい場合はつけるとよいでしょう。読みにくくない場合は読点をつけなくてかまいません。

ただし、読点がついているほうが読みやすいことが多いため、読点がついている文章が多く見られます。

「あるいは」の使い方と文法・用法

「副詞」で物事を並立する使い方・例文

副詞としての「あるいは」を使って、2つの事柄を並べて表現できます。使い方のポイントは、並列する事柄が同じ種類であることです。

副詞で物事を並立させるときの例文
  • (異なる感情を並べた例)ぼくが出会った彼女はいつも、笑っているか、あるいは泣いているか、そのどちらかだった。
  • (異なる移動方法を並べた例)車に乗って峠を越えたほうが早いが、あるいは歩いて峠を越えることもできる。

推量表現と「未知の可能性」を表す使い方・例文

「あるいは」を副詞として使い、まだ起こっていない未知の可能性を表す語として使います。

その事柄が実際に起きるかどうかがわからないことを表すため、「あるいは」に続く文章には「かもしれない」や「~だろう」などの推量的な表現と一緒に使われることが一般的です。

未知の可能性を意味する「あるいは」の例文
  • あるいは友人が訪ねてくるかもしれない。
  • あるいは雨が降るだろう。

「接続語」でどちらか一方を示す使い方・例文

「あるいは」を接続語として使った場合、どちらか一方を示す意味があります。使い方のポイントは、示されるものが同じ種類であることです。

接続語「あるいは」を使った例文
  • 目玉焼きには塩、あるいはしょうゆをかけている。
  • 球技ならバスケットボールあるいはバレーボールのどちらも好きです。
  • 日本円、あるいは米ドルでお支払いください。

「あるいは」の類語・言い換え表現

【もしくは】どちらかひとつを選ぶ

「もしくは」とは、どちらかひとつを選ぶときに使われる接続語です。副詞として使われた場合には、疑いながら推定する意味でも使われます。「あるいは」と比較すると「もしくは」のほうが「選ぶ」意味合いが強くなる言葉です。

一般的に「あるいは」と「もしくは」は同義語として使われているケースが多くみられます。使い方の例としては「助けに行くのか、もしくはここにとどまるのか、簡単に決められない」のようになります。「あるいは」の言い換え表現として「もしくは」を使っても相手に違和感なく伝えることができるでしょう。

また、「もしくは」は「若しくは」と漢字で書くこともできるのですが、接続詞あるいは副詞として使われる語なのでひらがなで表記されることが推奨されています。

【または】似ている2つ以上のことから選ぶ

「または」とは、似ている2つ以上の事柄から選ぶときに使われる語です。「あるいは」の同義語であり、選ぶという要素が強いために「もしくは」により近い意味の言葉だと言えます。

「または」と「もしくは」の違いは、その言葉でつなげられている事柄の数の違いです。「もしくは」はその事柄が2つに限られているのに対して、「または」は2つ以上のものをつなげるときも使えます。たとえば「ボールペンまたはサインペンのどちらかで記入してください」のように使います。

「または」は似ている事柄をつなげるのに対して、「もしくは」はその事柄が似ている必要はありません。さらに「または」は日常会話でも使われる一般的な言葉なのに対して、「もしくは」には書き言葉として使われることが多いという違いもあります。

「あるいは」と比較すると、「または」は対象となるものが複数以上であることと、「あるいは」よりも一般的で日常会話でも使われるという点で違います。

【それとも】別の事柄も追加して選択させる

「それとも」とは、ある事柄を選ぶときにもうひとつ別の事柄も出してきて選ぶようなときに使われる語です。

「あるいは」は並列して対象となることを示すときに使われる語ですが、「このパソコンはあなたのものですか?それとも、会社のものですか?」といったように、「それとも」は対象となるものを選択するうえに、さらなる選択肢を示すといった状況で使われるという違いがあります。

「あるいは」の英語表現

「あるいは」の英語訳は「or」

「あるいは」を英語で表現すると「or」になります。「or」は接続語で、対象となる言葉や句または文節も並列して、対象となったものをつなげる役割があります。

たとえば「Which do you want to drink, coffee or tea?(コーヒーと紅茶、どちらを飲みたいですか?)」のように表現するとよいでしょう。

まとめ

「あるいは」には、「同類の事柄を並列して示す語」として、または「未知のことが起こるかもしれないことを指し示す語」として、さらに「同類のあることのなかからひとつのことを示す語」という3つの意味があります。このように説明すると抽象的な言葉が並び理解しにくいかもしれません。しかし「あるいは」は日常会話でもよく使われる言葉なので、例文もあわせて読むと理解しやすい言葉ではないでしょうか。

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「難解なワードでもわかりやすく」をモットーに、常識ワードからビジネス用語、時には文化・アート系など、幅広く記事を書かせていただいています。ドイツ在住で2児の母。好きな食べ物はビターチョコレートとナッツ類。