「雨降って地固まる」の意味や由来は?類語との違いや例文も解説

「雨降って地固まる」とは、「悪いことがその後の良いことにつながる」という意味のことわざです。災難が良いことへつながった体験談を話すときや、結婚式のスピーチでもよく使われます。この記事では「雨降って地固まる」の意味や由来をはじめ、使い方や例文を解説。また、類語との違いや英語表現についても紹介していきます。

「雨降って地固まる」の意味と由来は?

「雨降って地固まる」の意味は「悪いことが良いことにつながる」

「雨降って地固まる」とは、災難や災いなど悪いことがその後の良いことにつながるという意味のことわざです。

たとえば、もめ事が起きたときに相手としっかりと話し合うことで理解が深まることも。その結果、以前よりも良い関係を築くことができたことを「雨降って地固まる」と表現します。災難などの悪いことや嫌なことが起きた結果、良い状態につながったという意味です。

「雨降って地固まる」の読み方は「あめふってじかたまる」

「雨降って地固まる」の読み方は「あめふってじかたまる」です。

ここでの「雨」とは災難や災いなどの悪いこと、また「地(じ)」は「地面」のことをさしています。雨が降ったあとには地面が落ち着いて固まるということを表しています。

「雨が降ったあとの地面のようす」が由来のことわざ

「雨降って地固まる」という言葉の由来は、雨が降ったあとの地面のようすからきています。雨が降ると地面が濡れてぬかるむため足元も汚れてしまいます。しかし、雨が止んだ後には地面がしっかりと落ち着いて固まり、足元が汚れることもありません。

つまり、悪い状態だった地面は雨が止むと良い状態になるということ。転じて「悪いことが起きたあとは良い状態になる」というたとえとして使う言葉になりました。

「雨降って地固まる」の使い方と例文

「実例」や「実話」の要約としての使い方

「雨降って地固まる」という言葉は、自分自身の体験談や実例を話すときの要約として使える表現です。

たとえば、「もめ事が絶えなかった相手と腹を割ってしっかりと話し合うことで、かえって理解が深まり親友になった」という話をしたい場合です。「彼とは犬猿の仲だったがいまは親友だ。雨降って地固まるとはこういうことですね」と要約することで、以前は仲が良くなかったが今は良い状態であることが強調され、相手にも伝わりやすくなります。

「悪いことのあとに良い結果がくる」助言として使う

「雨降って地固まる」は、災難などの悪いことがあった人に対して「乗り越えればその後には良い結果になるはず」という励ましや助言としても使えます。

たとえば、仕事などでトラブルを抱えた人に対して使う場合。「そのトラブルを乗り越えることで良い結果につながるはずだよ、雨降って地固まるって言うでしょう。」と伝えることで、励ましや助言の言葉となります。

「雨降って地固まる」を使った結婚式のスピーチ

「雨降って地固まる」という言葉は、結婚式のスピーチでもよく耳にする言葉です。

「長い結婚生活でケンカやトラブルなど困難があっても、二人が協力して乗り越えることでより強い絆で結ばれますよ」という助言の意味が込められています。どちらかといえば、友人よりも年配者や結婚の先輩からアドバイスとしてスピーチする場面に適しているでしょう。

「雨降って地固まるといいますので、大変なことがあっても二人で乗り越えてくださいね。」などと使うことで、お祝いスピーチの締めの言葉として使えます。

「雨降って地固まる」を使った例文

  • 大変な目にあったけど結果として今は幸せなので、雨降って地固まるってことですよね。
  • 顧客ともめたけど雨降って地固まるを信じて何度も話し合いをした結果、当初の予定通りの契約が進みました。
  • 雨降って地固まるというし、何があっても二人で乗り越えていこうね。

「雨降って地固まる」の類語・類義語

類語1「災い転じて福となす」は災難を利用して成功する

「災い転じて福となす(わざわいてんじてふくとなす)」とは、災難などが起きたときにその災難をうまく利用することで自分にとって良い結果になるよう努力すること。また、災難が一転して良い状態に変わることです。ここでの「災い」は災難などの悪いことであり、「福」は良いことや幸運なことをさしています。

類語2「怪我の功名」は失敗が良い結果をうむ

「怪我の功名(けがのこうみょう)」とは、失敗や過失などが思ってもみなかった良い結果につながること。ここでの「怪我」は失敗や過失などをさし「功名」は良い結果をさしています。

たとえば、思っていたのとは違う本を間違って買ってしまったが、読んでみたらとても面白かったときに「間違って購入したが怪我の功名でとても面白い本に出会えた」などと表現します。

類語3「楽あれば苦あり」は良いも悪いも繰り返す

「楽あれば苦あり(らくあればくあり)」とは、楽しいことも苦しいこともあるということ。「楽」には「たやすいこと」や「ここちよい」という意味があり、「苦」には「苦しい」や「骨を折ること」という意味があります。人生には楽しくここちよいことがあれば苦しく骨を折るような大変なこともあり、どちらかだけが続くわけではなく「繰り返す」ものだという教訓のような言葉です。

類語4「雨の後は上天気」は悪いことの後には良い結果

「雨の後は上天気(あめのあとはじょうてんき)」とは、雨が止んだあとには良い天気になるということ。転じて、悪いことの後には良い結果がくるという意味のことわざです。激しい喧嘩をしていた二人がいつの間にかニコニコと仲良く話しているようすを「喧嘩していたはずなのに、雨の後は上天気だね」などと表現します。「雨降って地固まる」とほぼ同じ意味と言えるでしょう。

ほかに「喧嘩の後の兄弟名乗り(けんかのあとのきょうだいなのり)」なども「雨降って地固まる」の類語としてあげられます。

「雨降って地固まる」の反対語・対義語

「雨降って地固まる」の反対語は「覆水盆に返らず」

「覆水盆に返らず(ふくすいぼんにかえらず)」とは、こぼれた水を元にもどすことはできないということ。転じて、一度起こってしまった物事は取り返しがつかないという意味のことわざです。もともとは中国の将軍「太公望」の逸話からきた言葉。復縁を迫る元妻に対し、こぼれた水が戻せないように、二人が元の関係に戻ることはできないと断ったことが由来とされています。

災難や災いなど悪いことがその後の良いことにつながるという「雨降って地固まる」に対し、一度起こった失敗が取り返しのつかない結果になってしまうという「覆水盆に返らず」は、反対の意味と言えます。

「雨降って地固まる」の英語表現は?

「雨降って地固まる」は英語で「After rain comes fair weather」

「雨降って地固まる」を英語で表現するには「雨の後には晴天になる」という意味の「After rain comes fair weather」という英語のことわざが適しています。「fair weather」は「晴天」という意味で、雨が降ったあとには晴天がやってくるというニュアンスです。似たような表現で「嵐のあとには静けさがやってくる」というニュアンスの英語「After a storm comes a calm」もあります。

「逆境や困難が基盤を強くする」という意味の「Adversity strengthens the foundations.」も「雨降って地固まる」の英語表現のひとつです。

まとめ

「雨降って地固まる」とは、「災難などの悪いことがその後の良いことにつながる」や「悪いことがあっても、その後は良い状態になる」という意味のことわざです。体験談などを話すときに要約として使ったり、悪いことがあった人に「その後に良い結果がくるはず」という励ましや助言としても使えます。類語には「災い転じて福となす」や「怪我の功名」などがあります。